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笑うこと、その最大のしあわせについてのエッセー

処方箋いらずの特効薬

こんにちは、逢坂千紘です。

なかなか眠れなかったときに、お笑い芸人さんたちのライブや動画を観て、ひと笑いしてから眠ることがよくあります。

私自身も、みんなに笑ってほしいぞ、というときは体を張ってでも笑いを起こすぐらい笑うのが好きで、よく「芸人になれば?」と進路提案をしていただくこともあるんですね。

そんな私が、写真活動を通じて「あらためて、笑うってどういうことなんだろう」と考えてみました。短いエッセーですが、笑いというものを捉え直してみたいかたはお付き合いくださればと思います。

どんなふうに笑うか、すなわち、どんな人生を過ごすか

笑いには、そのひとの人生が現れます。なぜならば、そのひとがどんなふうに笑うか、どんなふうに笑いたいかということが、どんなふうに生きるか、どんなふうに生きたいかという問いの答えになっているからです。

笑うことで、つながることもできるし、むすばれることもできる。仲良くなることもできる。微妙な場面を愛想笑いで乗り切ることもできる。ストレス環境下を苦笑いで回避することもできる。嘲罵することもできるし、仲間はずれにして分断することもできる。

みんなで声を出して笑って共感しあうこともあれば、たったひとつの嘲笑で他人を損ねることもあります。愛想笑いができれば厄介なひととその場限りの協調をしてみせることもできて、苦し紛れに笑ってストレスをギリギリまで和らげることもできます。そういった〈笑いの用法用量〉はじぶんの裁量で決めてよくて、それをどう決めるかでじぶんの人生をどんなふうにするかも決まってゆきます。

笑うことの最大のしあわせは、考えなくていい人生の深刻なことを考えなくてよいこと

自然で含みのない笑顔を向けてもらうと、その瞬間だけなにも考えることができなくなります。深刻なことを忘れることができます。

大事なものを投げ出してしまいそうなときも、追いかけたかったものを諦めそうなときも、生きることの答えの無さにうちしおれそうなときも、他人の理不尽に倒れそうなときも、じぶんの不完全さに嫌悪や憎悪をおぼえてしまったときも、社会の未熟さに心をくだいたときも、未成熟な価値観を押し付けられて卑屈になってしまったときも、ことばの海に溺れてだれかの発言の真意を見失ってしまったときも、笑顔というのは、〈救済〉になり得るんです。

笑うことの最大のしあわせは、なにも考えなくてよかったころに戻れることだと思います。笑っていられるときだからこそ、大切なひとに愛を伝えることができるし大事な友に友情を届けることができます。ジョークが言える、冗談が言える。笑うというのは、そのひとの生の深刻ではない面を満喫するということです。

笑顔を撮ることは平和な面影をその手で遺すこと

以前みかけたポートレイトの評にこんなことが書いてありました。

タイトルと写真がマッチしていてよかったです。大切な女性を撮っているんだなという気持ちが伝わってきます。自然な笑顔の前では、写真の細かい技術や構図なんてどうでもよくなります。夕日、遮光からのハレーションは、女子ポートレートの王道ですね。くしゃっとした笑顔は、モデルだけが嫌がることもあるので、気に入ってくれてるといいですね。 『フォトテクニックデジタル 2017年1月号』ポートレート部門・次点に選ばれた「たからもの」に対する評(選評者・青山裕企さん、撮影者・denizさん、モデル・じま太さん)より

ほんとうにそのとおりで、笑顔を向けられるとたちまち深刻がることができなくなります。撮影に関するあらゆる悩み事が、笑顔の前で紛失するんですね。たとえば、じぶんの未熟さからくる失敗とか、不幸とか、嫌な思いとか、そういう不安をかんたんに吹き飛ばしてくれます。

裏も含みもない楽々な笑顔は、どんな悲愴な顔にも同期できるということです。だれかが笑うことで、みんなも笑えるところがすごいなと思います。

だれかがなにかをして笑って、それを見てまただれかが笑う。笑顔がポジティブにつながってゆく。しあわせが増えてゆく。そんなワンシーンが人生のどこかにあるはずで、そのくだらなさに何回でも笑ってしまうかもしれません。

そんなだれかが笑っている写真というのは、そのときなにも考えていなかったという証拠を撮影することです。〈私〉という存在がエゴに独占されていなかった瞬間の貴重な思い出なんですね。笑顔の写真を撮ることは、そのひとが笑顔に込めてきた生の祈りとか、笑顔に容れてきた人生の平和な面影をその手で遺すことと等しいです。

ニコパチと揶揄されることもありますが、自然な笑顔の写真はすばらしいなあと思います。私が写真を愛する理由のひとつです。

Written by Aisaka, Chihiro
Copyright LagonGlaner and Author

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