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心細さを溶かす、雪の日のランプ

ぱりんこ

雪の中、ポウっと灯る、暖色系のランプは、とてもあたたかくてうつくしい。

大雪に見舞われた新潟。ここまで積もるのは久しぶりで、不安な気持ちとほんの少しの高揚感とが混ざり合う。

職場の人が「明日は電車が終日運休だよ」「停電になるかもしれない」「食べものを買っておいた方がいいよ」という。

いつもと違う雰囲気に敏感なわたしは、とにかくソワソワして落ち着かない。いくら気ままなひとり暮らしが気に入っていても、やっぱりこういう時は心細い。

そんなわたしの心配はおかまいなしで、いつまでも降り続ける雪。もう充分ですよ〜とベランダから空を見上げても、眠っているすきにとめどなく降ってくる。

できる限り、家にこもってはきたけれど、買い出しにいかなくてはいけない。いつまでもサバ缶を食べているわけにはいかないの。(日持ちして栄養のありそうなもの=サバ缶しか思いつかなかった)

よし、外の様子を偵察だ、と無理やり気分をあげて、意を決し外に出てみる。ズボッズボッとブーツが雪にはまる音に新鮮さを感じつつ、雪に埋もれた街を歩く。こんもりとした雪が生クリームにみえるのは、食い意地がはっている、自分だけでしょうか?

いつものスーパーは開いていた。「今日は普通の日ですけど?」というような顔で、平然と開いていた。なんだか拍子抜けだったけれど、ホッとした。そこに流れている、日常の時間。

お会計後、レジのお姉さんが「ありがとうございました」と言うので、思わず「(こちらこそ)ありがとうございます」と告げて、お釣りを受け取る。

こんな大雪の日でも、食べものが買えること。お店の中があったかいこと。いつでも迎えてくれる場所があること。そこで働いている人たちに感謝の気持ちでいっぱいになった。

無事に手に入れた食べものたちを大事に抱えながら、ふと、路地に灯るランプを見つけて、立ち止まる。わぁ、きれいだなぁ〜と思う。こんな非常事態にとてものんきだけれど、心の底からうつくしいと思った。

それは、単に、白い雪とオレンジの光のコントラストが幻想的に映っているからだけではなくて。そこで誰かを迎え入れている、一人ひとりを感じることができたから。

パタン。またひとりの部屋に戻ってきた。ここも、わたしを迎え入れてくれる大事な場所。

コポコポとお湯を注ぐ。マスカットがさわやかに香る紅茶を飲みながら、さきほど出合ったあたたかいランプを思い出す。

ああ、いいな。寒くて暗い、先の見えない雪道を、心細くさまよっている人が「わ、あのお店やってる」とホッと安心できるような、そんな文章をわたしは書いていきたいな。

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